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シンガポールストーリー本当の最終回

<あれは・・>



「今、パソコンの前か?」
「そうだけど」
「そのSNS開いてみろ」
「え?」
「いいから」
「うん」


無かった・・・あの、メッセージが無かった。
「な、無い・・」
「だろ」
「こ、これはどういうことなんだ!」
「いいか。落ちいて聞けよ。」
「う、うん」
「サリという人物など、最初から居なかったんだ。」


数日間は深堀が言った言葉が信じられなかった。
精神科医深堀によると、
私は、幻覚を見ていたそうだ。
そう言えば、最初からおかしな点はあった。
・もらったはずの名刺が出てこない
・友人の菊池さんの存在がわからない
・シンガポールで会った場所「ウイスティンスタンフォード」、「ニューオータニ」等々悉く今ではない
・同じ日本に居ながら、深堀は一度も沙里に会えなかった
深堀は続けた。
「一度俺のところに来い。まあ、『別れた』、『メッセージが消えた』ならいいかもしれないが、また出てくるかもしれないからな。」


そう、沙里という人物は存在しなかったのだ。
私の夢のような5年間のシンガポール。
あれも本当は夢だったんだろうか?



長い間?
読んで頂きありがとうございます。